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嬉遊笑覧
一上/居処
床はもと神代巻に同床共殿とありて、ゆかと訓り、又とことも雲ふ、万葉集に、奥床に母は睡有(いねたり)、外床(ととこ)には父は寝有(いねたり)とあり、床は臥床(ふしど)おいふ也、されど漢土の如く別に床作りて、其上に臥にはあらず、古への人家すべて板敷なれば、坐臥する処には畳お敷、その臥ところお床といふなり、今畳(○)に床(○)といふこと、この意にかなへり、