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枕草子

風は
十七八ばかりにやあらん、ちひさふはあらねど、わざとおとなゝどは見えぬが、すゞしのひとへのいみじうほころびたる、花もかどりぬれなどしたるうすいろのとのい物おきて、かみはおばなのやうなるそぎすえも、たけばかりはきぬのすそにはづれて、はかまのみあざやかにて、そばより見ゆる、