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空穂物語
嵯峨院
みぞひつには、御ほうぶく一、かぎりなくきよらにて、よるのさうぞく、あやのさしぬきに、おりものゝあお、あやのうちともなどして、そのあおにかきてむすびつけたる、
露けくて山辺にひとりふす人のよるの衣(○○○○)にぬぎかへよとぞ、ことものさうぞく、女ごのもいときよらにしていれてまいり給ふ、