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貞丈雑記
八/調度
一挑灯は上古にはなき物也、〈○中略〉蜷川記に雲、ちやうちんはかごぢやうちん(○○○○○○○)本也、平生持候挑灯はこじつにて候哉と雲々、此かごぢやうちんと雲は、丸く籠お作りて紙にてはりたる物なるべし、平生持候ちやうちんとは、今の世にも用る通りの、たゝむ様にしたるお雲なるべし、〈○中略〉籠挑灯の図左の如し、
此所お提る也
竹にて籠お組て紙おはり油お引かず灯おともす時如此籠お上へあぐる也
今も出羽国の駅にて是お用る由、奥州信州などの駅にても用之由、見たる人、絵図に写して予に見せたり、