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飛州志
二/物産
膏油
本土に於て製する処、常用之膏油二種あり、各むして麻の袋に収め、締木と雲ふものに狭み、箭と雲ふ木お以て絞ること、製法他州と同じ、 荏油 荏の実也、村里に於て悉く作り出せり、 ひよひの油 ひよひと雲ふ木あり、其みお用ゆ、凡て此木山林に多し、大木には至らず、其木榧の如く、みも又榧実によく似たり、猶光荏油には甚だ劣れり、