[p.0374]
我衣
延宝の比より、地にて作る、真竹皮の笠、小ぶりなり、おさへ竹もあらし、日笠雨笠両用にす、後大笠もこしらへたり、わたり二尺四五寸ばかり、はなはだおもし、雨笠、〈○中略〉
上方よりはちく竹の杉形笠下る、細竹みごお押へとし、上のとまり黒びろうど、あさ糸ぬひ、享保より地にて作り出す、上作なり、頭のとめ紫がはなり、
上方下り、始代二匁、〈但壱匁六十四文〉正徳比代一匁、元文比四十五文、完保比二十四文、三十二文也、
竹笠出しころ、地作百五十銭二百文、好によりて百匹迄、皆きぬ糸ぬひ、
元文比より、内の竹おくろくぬる、細工しごくよし、延享より内の竹きくにする、猶上作なり、