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骨董集
上編中
女の編笠 塗笠
天和、貞享、元禄の比の女の編笠の形は、完文延宝の比とは、いたく変れるお見るべし、当時此あみ笠おかぶりたるは、おほくはふり袖の少女也、菱川の絵にあまた見えたり、ゆえにこれお小女郎手(○○○○)といひて、男子もかぶれり、又一文字といへるは、形によれる名也、まへさがりにかづきて、面の見えざるやうにするお、すべて伏編笠(○○○)といへり、