[p.0413]
我衣
百重はりの陣笠、信長公の時作る所なり、身に革具足お著し、頭に是お冠る、雑兵の具なり、治世になりて後、武家の夏火事に冠る、享保中より町人四季ともに火事の節冠る、享保年中よりいろは組の火消町々に役おつとむ、依之人足小者等、下地竹にて網代にくませ、紙にて張、すみにて染、澀にて止む、〈○図略〉
延享比より鉄砂お塗こみ、或はもようお置てかむる、この笠火事のはれに用ゆるゆへ、はやるなり、