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嬉遊笑覧
二中/器用
あみだ笠は笠の名にはあらず、笠お仰いて後の方へ著たるが、仏の後光めく故にいふなるべけれど、さてはあみだに限りたることにはあらず、思ふに守武千句に、南無あみだ笠きぬ人もなし、といへる秀句ありしより、あみだ笠は出しなるべし、且かく著るは、笠の縁の物に障るによりて也、徘徊世話尽旅部に、餅食笠と雲詞あり、是も同じ著やうにや、