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宗五大草紙

からかさの事
からかさのほねおぬりたるは、人の内衆はさすべからず、小者はくるしからず、
公方様御成の様体の事
一雨ふり候時、御こしにゆたんかけられ候事は、公方様御輿には見及不申候、御旅にて一段雨降風吹候へば懸られ候由候、さ候へば御供衆も蓑おめし候、御こしにゆたんかけられ候はねば、御供衆もかさお御さし候はず、御台様の御こしには、いづくにてもゆたんかゝり候、御車の時は御ゆたんかゝらぬ程は、御供衆もかさおも御さし候はず候、