[p.0466]
守貞漫稿
二十九/笠
台笠立傘 今世幕府御成、大名旅中行粧の具也、古より有之歟、愚按には、上古より不可有之、蓋立傘は、実用の傘の袋入也、今の台笠は、飾のみにて実用の笠に非ず、
幕府の御台笠は、黒天鵝絨袋、紫紐、梨子地金御紋散の蒔絵柄也、大名等は、黒びろうど袋なれども、紐或は紫、或は黒、家格に因る、柄も右の如に非ず、搢紳家も用之歟、〈○図略〉