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成氏年中行事
正月
五日の夜、御行始、管領へ御出、恒例也、〈○中略〉傘袋は、白き布三幅にて、長九尺八寸本也、其故者装束之傘と雲は、八尺お本とす、弓持て馬に乗時も、弓の潤ぬせいにする故如此、諸人如存知、弓は七尺五寸本なる故也、傘袋には黒革長さ二寸、ひろさ五分にして、傘袋の中程に二寸さげて、三所の縫めに菊綴おすべし、上の方は黒革菖蒲横革紋に付たるお、長さ二尺五寸、広さ一寸二分にして、御免革にて重おして、末両方剣先にきりて二重に取て、傘なりの本お可結、傘袋の上のさがる所お綻ばして、長さは一尺二寸なり、下之方おば六寸さげて、黒革広さ五分に長さ一尺五寸にして、袋のぬいめに結付て傘の柄に結べし、