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武家当時装束抄
行粧具
傘袋 白布三幅、風帯五枚、絬余りお折返して、沓入とすべし、〈二はゞ半にもする也、布のはゞによるべし、風帯の革は壱尺五寸にして、御免革しやうぶかわ二枚なるに、今は二尺五寸計片々へ計、紫、しやうぶ、藍、白、御免革の五品おかさね付る、又沓袋へ必沓お入る事なり、天明年の比、伝奏衆久我大納言殿御参向の時、大雪ふりけるに、御下乗の時、御沓の甲はなれたれば、俄に傘袋の沓まいらせたり、武家方には緒太おも入らるゝ事也、〉