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扁額軌範
二編/附錄
船の図 清水寺奥院
完永十一年末吉船本客衆中とあり、北村忠兵衛画、〈○図略〉 援に図する所は、完永十一年の図にて、〈○中略〉多葉粉盆の中に、木の真中に穴お鑿、きせるお通せる図あり、今斯の如き事お為さず、きせるの転ばざるためか、元禄年間、千宗佐号仙叟が好に、吸口の方に輪おはめたるあり、こは吸口の畳に付ざる為に造るとぞ、古へは客あれば、必多葉粉盆にたばこ烟管お添出し、茶に次てこれお勧む、客夫お取て呑し也、今の如く、きせる多葉粉入お、自ら持歩行し事はあらず、