[p.0581]
倭訓栞
前編十三/世
せがい(○○○) 背棹の義、又万葉集に、粟島おそがひに見つゝともしき小舟とよめり、そがいに、背と書り、せそ通音也、盛衰記にも見えたり、ふなだな(○○○○)ともいふめり、舟の左右のそばに、えんのやうに板おうちつけたる也といへり、狭衣に、硯おせがいに取出てと見えたるは、舟にせがいの名あると同義なりといへり、