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参考源平盛衰記
四十一
盛綱渡藤戸児島合戦附海佐介渡海事
南都異本雲、和比が従父兄弟に、小林三郎重高と雲者つと寄て、柏源次と組て、二人海へぞ入にける、小林が郎等に岩田源太、主は海へ入ぬ、続て入べき様もなかりければ、弓の筈おとらへて、泡の立所へ指入て打ふれば、物こそ取附たれ、引上て見れば敵なり、主は敵が腰に〓つきたり、主おば取上て、敵おば船のせがいに押当て、首おかき切てけり、