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古事記伝
十七
無間勝間は、麻那志加都麻(まなしかつま)と訓べし、無間は、書紀に無目と作る意なり、〈間は借字〉加都麻は、堅津間の約まりたるにて、書紀には、即堅間とあり、〈○註略〉こは籠の編る竹と竹との間の堅く密りて、目の無きお雲り、〈○註略〉万葉十二〈九丁、卅四丁、卅九丁、〉に、玉勝間とあるも此物なり、〈○中略〉小船とは、此は必しも船の形に造れりとには非じ、何物にまれ乗て水お行物お、船とは雲るなるべし、書紀に、以無目堅間為浮木、とあるも同じ、