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倭訓栞
中編二/伊
いつてぶね(○○○○○) 伊豆手舟と万葉集にみゆ、注釈に、伊豆出舟の義とす、伊豆国の舟の事は応神紀に見え、舟の製にていふにや、熊野諸手船といふ事、神代紀に見えたり、されば厳手船の義、いちはやき船おいふ成べし、一説に、五手船の義、二人お一手といへば、十人こぐ船にて、今十挺立小早といふ是也とぞ、