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源平盛衰記
四十二
義経解纜四国渡附資盛清経頸可上京都由事
判官〈○源義経、中略、〉下知して渡辺島より船お出す、吹風木の枝お折、立波蓬莢お上、水手楫取吹倒されて、足お蹈立るに不及けれ共、究竟の者共にて舟お乗直し〳〵、帆柱お立て帆お引事不高、手打懸計也、風弥強当りければ、帆のすそお切て結分、風お通す、