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太平記

長崎新左衛門尉意見事附阿新殿事
船人、〈○中略〉手々に船お漕もどす、汀近く成ければ、船頭船より飛下て、児〈○日野阿新〉お肩にのせ、山臥の手お引て、屋形に入たれば、風は又元の如に直りて、船は湊お出にける、