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倭訓栞
前編三/伊
いかり 倭名抄に、碇お訓ぜり、万葉集に、重石と書り、その義にや、古へは和漢ともに石お用いたる成べし、鉄猫木猫(○○○○)などは、後世の事にや、よて碇字お造れる事、中山伝信録に見え、三才図会に、北洋可施鉄猫、南洋水深、惟可下木碇、と見えたり、天工開物には錨に作る、