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源氏物語
五十三/手習
中将〈○薫〉の御文あり、〈○中略〉例ならずとりて見給ふ、物の哀なる折に、今はと思ふもあはれなる物から、いかゞおぼさるらむ、いとはかなき物の端に、
こゝろこそうき世のきしおはなるれど行へもしらぬあまのうき木お、例の手習にし給へるおつゝみて奉る、