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続世継
四/うす花桜
近き世の関白には、大殿〈○藤原師実〉とて、おぢの大二条殿〈○藤原教通〉の次に、一の人におはしましゝこそ、御みめもよく、御心ばへも末栄えさせ給ふことも、すぐれておはしましゝか、〈○中略〉承保二年九月、〈○二十六日〉内覧の宣旨かぶり給て、十月三日、氏の長者にならせ給、十五日に関白にならせ給き、御年三十四、白河院の御時なり、大将はのかせ給ひて、御随身猶たまはらせ給ひて、手車の宣旨(○○○○○)かふらせたまふ、〈○中略〉嘉保元年三月、〈○八日〉関白のかせ給ひても、御随身はもとのやうにつかはせ給ひき、同三年正月、〈○二十六日〉なかのへの手ぐるまの宣旨(○○○○○○○○○○○○)ありき、