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武家儀式
半蔀車、大将よりこれにのる、執柄も大臣も、ともに是おもちゆる、そこらのあじろはしうし、袖にうるしにて、きりの立枝おかく、〈御家の文なり〉袖の下ばりは、白きあられの紙にてはるべし、こしのだて板の外は、小八葉のあじろなり、内には四季の画おかく、縁はあか地のにしき、半蔀のみはしろきあじろ、下はかうしつかひ、並にかきがねみな金銅なり、物見のおとし入、外には、すだれのかたおかく、うちには雲に鶴遠山なり、おとし入は腰板の中へ入べし、大すだれへり、藍かは、小すだれ、へりあお地のにしき、かけおのくみ八筋、ひらきどのかな物は、ちらし物也、しやくどうに白き紋あり、はんでう、うげんのへり、しぢのかな物、ちらし物なり、一御当家には、大臣以前に、外かな物なし、諸家には、大臣已前にも、金物うつ例あり、