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枕草子
十一
御経のことに、あすわたらせおはしまさんとて、〈○中略〉まづ女房、車にのせさせ給お御覧ずとて、みすのうちに、宮、〈○皇后藤原定子〉しげいしや、三四の君、殿のうへ、〈○高内侍〉其御おとうとみところ立なみて、おはします、車の左右に、大納言、〈○伊周〉三位中将〈○隆家〉二所して、すだれ(○○○)打あげ、下すだれひきあげて乗せ給ふ、