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安斎随筆
前編十四
一修羅車 節用集に、修羅〈註雲〉引大木材木也、軍器考に、大友が家の事お記せる所に、〈○中略〉楢村長高が、室町殿日記巻二十、小天狗篇中、大仏殿造営の事お雲へる章に雲、石垣の大石お鹿が谷より引れたるに、蒲生飛駅守〈○氏郷〉承りて、六畳敷の大石お引に、三千五百人にて引けりと聞ゆ、楠木松の虹梁おもつて、修羅車(○○○)お造り、是に引のせ、道筋には丸太お敷て、其上にあらめおまかせて、ぬめりおもつてやりにける雲々、今世地車と雲物の大なる歟、