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貞丈雑記
七/輿
一こしの下すだれの事は、婚入記にあり、今かけやうの絵図、左に記す、
一幅お如此折てかくる也、両方にて二幅なり、
おもての方
地へ〓〓―の絹〓そご又は横筋お染る
い〓のつ〓左より
同右より
下簾の図
三角のかど〳〵お、
折釘にかくる也、
三所糸にてわな
おしてかくる也、簾の内にかくる、頭
とすそは、すだれの
外へ出るなり、
いなのつなは布お縄にする也
紅白又は白黒ないまぜ
うらの方
うしろお如此折也
右より
左より
総長〈高位の女房は一丈二尺、其次は一丈一尺二寸〉
一みせぎぬと雲は、右の一丈一尺二寸の下すだれお、みすの内へ入てかけず、みすの外よりかけたるお雲、五所がな物のこしなどには、みせぎぬもかけぬ也、下すだれは、高位の人かくる也、其外の人は、みせぎぬかくる也、九所七所がな物に懸る也、下すだれは、十二所がな物の輿こかくる也、