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増鏡
十一/さし櫛
同〈○正応三年十月〉廿五日、かまくらへつかせたまふにも、御関むかへとて、ゆゝしき武士ども、うちつれてまいる、宮〈○久明親王〉は、きくのとれんじの御輿(○○○○○○○○○○)に御簾あげて、御らんじならはぬえびすどもの、うちかこみたてまつれる、たのもしく見給ふ、