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元徳二年三月日吉社並叡山行幸記
退凡下乗の霊山会おうつし、七重結界し給へる峯にて、もとより牛馬おもちゆるみちならねば、公卿も歩行の儀にて侍けれども、おほさかに成ぬれば、御こしおすゝめたてまつりて、のちおの〳〵たごしおもちひ給ふ、