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好色二代男六
小指は恋の焼附
夜船に乗遅れじとの早駕籠かと思へば、伏見卸(○)が通るといふ、是は京都お忍び大尽、〈○中略〉廓の外に、京屋の七左衛門、大和屋の七兵衛とて卸宿(○○)あり、是に夜明お待ちて、乗せて返る、三人懸り、銀一両の定め、