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倭訓栞
前編十八登
としなみ 年次の義、月次日次といふがごとし、歌には多く波に寄たり、としのお 万葉集、続日本紀の宣命に年緒と書り、よて長く絶ぬ意、又むすぶなど属けり、緒は年年のつなぎおいふ成べし、俗に命の綱などいふめり、西土にも心緒愁緒などの語あり、又年の尾の義にもよめりといへり、