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倭訓栞
前編四宇
うるふづき 閏月おいふ、閏は潤余の義なれば、日本紀に潤月ともかけり、 うるふどしといふも、西土に潤年と見えたり、 天の運行、三百六十五度四分度の一にて、一年三百六十日と立て、月に大小あり、過る六日お気盈とし、不足の六日お朔虚とす、此過不足お合せ、十二日三年積て、三十六日の余りあるおもて、三年に一閏お立る、五歳に再閏、十九年にして七閏に及べば余分なし、是お一章といふ、