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藻塩草
二時節
潤月 月の数そふ 月のかさなる 春くはヽれる〈夏、秋、冬も同かるべし、但歌には未見、春過て衣ははやくかへてしお又その日にもなるぞあやしき、閏四月一日によめる、〉秋より後の秋とも〈これ閏九月尽およめる、春夏冬も是おもつて心得おなじことなるべし、〉おなじふ月のかずそふ〈後のふ月共よめり、閏七月およめる、いづれの月にも雲べし、〉日かずおそふ〈これも閏月の心也、但隻日数おそふと計にてはいかヾ、閏月のあつかい有べし、〉