[p.0064][p.0065]
倭訓栞
前編十一志
しばし 日本紀に且およめり、苟且也、今瞬息の意にいへり、
しばらく 暫およめり、らく反る也、しばしあるお略せる詞なるべし、姑およめるは姑且の意也、神代紀に頃時おしばらくありてとよめり、聊およむも苟且より転ぜるなり、頃之、少之もよめり、頃はほどありての意、少は少時の略也、斯須、須臾、少間なども同じ、又居頃およめり、居無幾、居無何と見えしに同意なり、又少選およめり、