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倭訓栞
前編二十五比
ひねもす 終日、又尽日およめり、日目もさながらてふお略す、今も日の目てふ語はいふ也、さながらは、そのまヽに同じ、又ひねもすがらの略也、夜もすがらに対したる詞也、仁明天皇宝算の賀歌に、茜刺須終日須加良爾と見えたり、ひねは日也、ねは助語、又ねも反の也、夜およはといふがごとし、すがらは物の末になりて、尽んとするおいふ詞也、ひめもすといふも同じ、めも反も也、