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おもひのまヽの日記
四方拝はれいの事なれど、まだ夜ぶかきに御装束よそひたれば、殿上のうへ人廿人ばかり、よべより参りこもれり、奉行の蔵人お初めとして、しそくの光りひるにおとらず、御装束のぎは、供花より初めて、ふるきまヽにきら〳〵しくよそひたり、まだ寅の刻に事はてぬれば、人々まかでぬ、