光台一覧

一

元日之節会、従酉之刻至寅刻、関白、左右之大臣、内大臣、当官之大中納言、参議、少納言、左右近衛府両貫主、弁、七座上卿、職事、内弁、外弁、六位之蔵人、并大外記、官務之両局お始、地下被官之輩等群集有、昇殿人は其役之席に伺候し、両局以下の地下は軾に参列す、主殿寮の史生は衛士の役として松明お焚明す、陣之儀猶以厳重たり、天皇出御有砌は、先達而女孺階上之掛灯しお改め廻り、職事の弁一人先駈して警蹕お呼ぶ、脂燭の殿上人左右に六人、主上の両傍に典侍内侍二人供奉之、檜扇お以て天顔お隠し奉る、関白御裾お弓にかけ供奉有、頭弁草鞋お直され、頭中将昼の御座御剣お以て扈従せらる、其外供奉の公卿威儀お正し行列有、猶階上の御歩行なれば、暫時の内の拝見也、入御之儀御同前也、又出御なき御事も有之也、