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臨時客は、毎年正月二日に、摂政、関白、及び大臣の家に於て、親王公卿以下お饗応するものにして、其名称の由て起る所は、蓋し請客に及ばずして来集する客お、臨時に饗するお雲ふなり、其儀式略ぼ大饗に同じと雖も、机台盤お用いずして、折敷高坏お用いる、其庇に於て之お行ふことは、新任大饗と同じ、〈新任大饗の事は、政治部に在り、〉 院、女院、皇太后宮、皇后宮、中宮、東宮、斎院等に在りても亦此饗あり、而して其中宮并に東宮の饗は、二宮大饗篇に併載したれば、参看すべし、