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河海抄
十初音
けふは、りんじかくの事にまぎらはしてぞ、おもがくし給、 臨時客とは、摂政関白の亭に、年の始、上達部お招て遊おいふ也、さだまれる公務ならねば、臨時客と号る歟、自余おば大饗と雲、中宮東宮并左右大臣也、執政臣朱器の饗お設お臨時客と雲、自余の様器饗お大饗と雲也、是も源氏執政の故也、朱器饗おまうけられたる故に、臨時客と雲也、 大饗事、正月二日二宮大饗〈中東〉関白臨時客、四日左大臣饗、五日右大臣饗、謂母屋饗、大臣初任謂庇饗、