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寛明日記
正保二歳正月六日、諸出家社人山伏等有御目見、独礼の衆御目見畢て、公方様出御の砌、諸出家社人等悉く奉拝とて立騒ぎ、不作法たるの間、当年は作法正しき様に、兼て可申渡の旨依上意、兼日より廻状お以、寺社奉行衆より本寺本社へ相触る、今日又安藤右京亮、松平出羽守并に御目付の衆立替りつヽ、出御の前に相断る、然処に今日も又出御の砌後ろなる出家立騒で、寺社奉行の下知お不用、御目付の衆ともに立騒て下知すれども不聞入、入御の后漸く静る、御機嫌如何と案ずる処に、別に仰出されもなし、