玉露叢

三十九

延宝三年分の参勤御暇の扣上
一同〈◯正月〉廿三日に、年頭の御礼に参府の僧中、　二束一巻、黄檗万福寺、　右同断、小田原結泰寺、　御札、三束一巻、三井寺総代、　巻数一束一巻、〈甲州の身延山〉久遠寺、　一束一本、甲州大野本遠寺、　御札、菖蒲革五枚、豊蔵坊、　右の通り捧上して各独礼〈◯中略〉
一二月一日に、山所総代御礼、三束一巻お献上、凌雲院、旦那院、松高院、智楽院、真光寺の面々、一束一巻お捧て一人づヽ出座す、円覚院、霊山院、円徳院、自証院、高重院、常徳院、見明院、一乗院、覚成院、寒松院、徳音院、東漸院、青竜院、大保福寺、観理院の面々、一束一本づヽ指上出座御礼、
一同日に、山王神主、日吉大膳、御祓絛十筋お捧て御目見、一同日に、明神神主芝崎宮内、御祓絛十筋お捧げ御目見、
一同日〈◯二月十五日〉に、参府の御礼の族、〈◯中略〉　一束一本、竹生嶋吉祥院、　御札、富士灰、富士山池西坊、〈◯中略〉
一同日〈◯二月二十七日〉に、参府の御礼の衆、　一束一本、竹生嶋妙覚院、　一束一本、大先達大善院、　御札、熊野三山総代坂本内匠、　右の通り捧上
一同日〈◯三月十二日〉に、吉田侍従、名代大隅外記お以て御祓絛二筋お捧上、是年頭の御礼、〈◯中略〉
一四月一日に、京大仏養源院権僧正、年頭の御礼として、巻数一束一巻お捧上、〈◯中略〉
一同日に、鴨社家二人、例年此節江府参上付て、巻数葵二曲物捧上して御礼、御台所へも御札葵曲物お捧上、〈◯中略〉
一同日〈◯閏四月一日〉に、参府の御礼の僧中、　一束一巻、吉野山学頭明王院、　同断、山門恵心院、　同断、山門松禅院、　同断、山門福寿院、　同断、愛宕山福寿院、　二束一巻、知恩院使僧西恩寺、　同断、京都興聖寺、　右之通お指上る