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日本歳時記
一正月
五日、采地ある人は、此頃領内の農人多く来賀す、必飯饌酒肉お与ふべし、一年の初の饗なる故に、分に随て美饌お与ふべし、農は是四民の本なり、その稼嗇の功によりて身おやしなふ事なれば、卑賤なりとておろそかにすべからず、是采地おたもつ事お祝し、且去年の農功にむくゆる意なり、又道路に酔人多きは太平の象なりと、古人もいへり、