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年中恒例記
年中御対面〈并〉雑事少々
正月十日〈◯中略〉 一御参内事〈◯中略〉禁裏様御座所之御障子お、内より長橋殿あけられ候時、〈◯中略〉ふかく御礼お御申也、其時長橋殿請じ被申て、〈◯中略〉仍三献参、〈◯中略〉三献めの御盃、禁裏様きこしめさるヽとき、御平鞘お伝奏持参候て、御進上のよしお禁裏様へ被申入候て、禁裏様御座候御右の御たヽみの上に置被申候也、〈◯中略〉 一殿上人の役にて御平鞘お被持て、御ひさしの外の御えんに、御前に御伺候間被申候、則これおも御剣の役と申也、三献めに禁裏様へ御進上の御ひらざやは、又別に在之、但御ひらざや二振御座なきときは、禁裏様に御座候お、従内儀伝奏被申出之候て、御進上之雲々、依後日に御ひらざやの代として、御倉より千匹おさめ申也、是も折紙お伝奏候へ侍に御供同朋衆渡之、