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友俊記
年中御作法の大概物がたり 元朝、典侍、内侍、命婦より、ひしはなびらあさ〳〵お、めいめいに上らるヽ、女房たちにもたしめて、おとこずえのうちにて、御膳の下づかさに〈末の衆といふ〉わたすなり、これは御礼にまいらるヽ院の女中、命婦、宮の上臈などのいはひになれり、御礼の人々多ければ、用ひらるヽほどの女中より上らるヽ、三け日ともに同じ、内侍の第一長橋の局は、典侍と同じ数ほどあがる、命婦の第一伊予の局大御乳人は、内侍のなみにあがる、いづれもあさ〳〵ぞする、院の御所にては、典侍葩餅三百枚、内侍二百枚、命婦百枚づヽ、三日にあがる、あさ〳〵はあがらず、