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御湯殿の上の日記
長享三年正月二日、宮の御方、しやうれんいんの宮へも御あふぎ参らせらるる、 四日、宮の御かたへくヾ井まいる、ふしみどのへ、御あふぎひしくひまいる、しやうれん院の宮の御方へ御ようなるよし御申ありて、御あふぎ二ほん参らせらるヽ、新中納言に御あふぎたぶ、ほうあん寺どのより御ふみまいる、御返事にいおひ一つヽみ参らせらるヽ、あんぜん寺どのへ御かつしき御所へ二かう二かまいる、こはまいりののちあるべきお、まづまいる、
永禄四年正月二日、御こきいた、御こきのこ、御あふぎ、わか宮の御かたへながはしいよ殿にもたせて、御かたの御所へ御まいりあり、大しやうじどのヽ御かつしき御所へも、御こきいた御こきのこまいる、 三日、どんげいんのかつしきへ、御こきいた御こきのこまいる、
慶長三年正月一日、〈◯中略〉じゆごうより御かれいの御たるまいる、 二日、〈◯中略〉女御よりかれいとて、二色一たるまいる、〈◯中略〉じゆごうへ御こきいたまいる、 五日、〈◯中略〉きやうじびぜんのかみ、ひぜんのしやうげん、しもつけのかみ、しきししん上す、こ筆御ふで三ついしん上す、 七日、〈◯中略〉そつどのより三色三かまいる、 八日、〈◯中略〉めうほういん殿より御たるまいる、とくぜんいん御れい申、御むまたちまいる、〈◯中略〉ふしみどのより御たるまいる、上ぜういんかれいの御あふぎしん上申さるヽ、 九日、〈◯中略〉二そんいん御れい申、十帖、べざいてんの御ふだまいる、ぜんりん寺同十帖一本まいる、申つぎ三でうさい相中将、ちおん寺御れい申、一そく一本まいる、申つぎひろはし大納言、しやうげいん、大でう寺、こんかい寺、一そく一本にて御れい申、申つぎまでのこうぢ中納言、 十一日、〈◯中略〉くわんしゆ寺の門跡より三色三かまいる、けんかういんより三色三かまいる、