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長禄二年以来申次記
正月朔日〈◯中略〉 一正月御服事、朔日は唐織物おめさる、御ひたヽれは白きなり、此白き御直垂は正月三十け日ともにめさるヽ也、御腰物は海老名小鍛冶と申お、是も三十け日御用也、〈一尺二三寸也、御つかさやともに一尺五六寸も可有之、〉然御作りの様は、御つかさや梨子地に、こじりつか頭御腰本、何もしやくどう、御目貫は桐の丸焼つけ、御かうがいは桐也、 一御直垂めさるヽ時、役者之事、御後腰は藤中納言殿、御前腰は山名宮内少輔豊之、御腰物御扇子鼻紙は、畠山宮内大輔教国両三人也、是又乱前迄之御事也、