[p.0817]
年中行事故実考
一正月
歯固 鏡もちおかざり用ゆ、中古の図後に見ゆ、台は衝重紙お一重三方へ下げて敷、向は明て置、大なる餅大小二つおかさねてかざる、其うへにひし餅お据う、但赤餅五つ白餅五つ置なり、置様は松お中に立、まはりにひし餅お重ねて置なり、松は図のごとく三重に枝あるお立、其まはりに、前は熨斗、向は昆布、右はかうじほだはら、左は柿三つ栗とお見合置也、禁中にて内膳司よりこれお奉る、禁中にて上代は六本立の規式あり、〈◯図略〉