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公事根源
正月
供御節供     一日
是も三箇日の事也、寛平二年二月の頃、後院の別当善、〈◯源氏〉といふ人におほせられて、毎節に調進せらる、諸院宮の御節供も是におなじ、異事は侍らず、◯按ずるに、公事根源の説詳ならず、年中行事秘抄正月十五日の条に、御記雲、寛平二年二月卅日丙戌、仰善曰、正月十五日七種粥、三月三日桃花餅、五月五日五色粽、七月七日索麪、十月初亥餅等、俗間行来以為歳事、自今以後毎色弁調、宜供奉之、于時善為後院別当、故有此仰と見えたれども、年始三箇日の節供にあらず、姑く記して疑お存す、