[p.0840]
華実年浪草
一上正月
雑煮祝、かんお祝、〈(中略)雑談抄に雲、雑煮は餅に大根、芋、蹲鴟、昆布、打あはび、いりこ、菘等お加へて羹とし喰ふ、多種お交へ煮る故に雑煮と称する歟、是お略して羹お祝ふと雲、(中略)年斎拾唾に曰、元朝餉餅の事、汀州嘉靖丁亥志に曰、汀国の人は餅お舂て賓客お饗す、貧き人は市に買求て節会になすと雲々、◯中略〉 結昆布〈雑煮に究て結昆布お加ふるは、正月お睦月と雲、すとつと相通ず、昆布は倭俗悦ぶと雲義お含む、むつびよろこぶ意にや、〉 大根〈歯固の具并雑煮に用ふ、よつて鏡草と雲由、岷江入楚にも見ゆ、〉