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栄花物語
二十八若水
わかみや〈◯三条皇女章子〉の御としのまさらせ給べきも覚しめすに、夜のほどよろづかはりたるもおかしう、あらたまのとしよりも、はかみやの御ありさまこそ、いみじううつくしうおはしませ、わか水していつしか御ゆどのまいる、よろづみなはるのこヽろつきて、そらのけしきもひきそへ、さま〴〵にものけざやかにめでたきに、〈◯下略〉